むし歯の原因になる「むし歯菌」は感染するの?

むし歯のある人が使った箸や食器は、洗剤で洗って乾燥させても、感染力は残るのでしょうか? 今回は、細菌の感染についてお話しします。

必ずしも「細菌=悪」ではない

むし歯菌は、ほとんど通性嫌気性菌か嫌気性菌です。簡単に言うと、空気を嫌う菌のことです。普通の菌は、洗剤に触れるだけで死滅してしまいます。

口腔(こうくう)内や消化管には多くの菌が棲みついていて、強酸性の胃の中にもいます。腸内では、細菌が人間に必要な栄養素を作っていたり、必ずしも「細菌=悪」ではありません。

口腔内細菌も、外部からのウィルスやカビの防御に役立っている可能性があります。これらの細菌がお互いに縄張り争いをして、拮抗している間はさほど問題は起こりません。細菌のバランスを崩さないことが大事です。

細菌との上手な共存が現実的

殺菌、抗菌と細菌駆逐を続けることで変な耐性菌が生まれてしまう、という問題もあります。細菌感染を防ぐことよりも、上手に共存していくことの方が、現実的でしょう。

実際、様々な予防法を併用して、むし歯菌の定着時期を遅らせることができたという報告はありますが、子どもの箸や食器を共用しないだけで感染を予防できた、という報告は聞いたことがありません。悪さをする菌を増やさないようにする、もしくは増えにくい口腔内環境を作ることが大切だと思います。

また、親御さんの口の中をキレイにしておくことも大切です。遺伝や生活習慣からくる口内環境も、親子なら似ていることが多いので、同じような細菌バランスになりやすいのです。

アドバイス
静岡県歯科医師会地域保健部員
福田 僚 先生
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