Q. 何回起こしても全然起きないので、毎朝けんかになってしまいます

保護者の方から、「何十回、何百回と同じことを言っても、全然改善しないんです」「毎日、同じことの繰り返しで、嫌になってしまいます」という嘆きを聞くことがよくあります。ご質問のように、毎朝、大変な思いをして子どもを起こしている保護者さんはとても多いようです。

A. うまくいかなかったら、今までの方法をやめ、 別の方法を考えてみましょう!

皆さんは、『解決志向アプローチ』という言葉を聞いたことがありますか? これは、「問題」にではなく、「解決」に焦点を当てるという考え方です。この『解決志向アプローチ』の中心哲学である三つのルールは、

  • ルール1 うまくいっているのなら、変えようとするな。
  • ルール2 一度やってうまくいったのなら、またそれをせよ。
  • ルール3 うまくいっていないのであれば、違うことをせよ。

単純で当たり前のことのように感じられたかもしれませんが、意外と〈ルール3〉が実行されていない場合が多いのです。つまり、うまくいかないのに、同じ方法での声掛けや関わり方が永遠に繰り返されてしまいがちなのです。これでは、言う側も言われる側もしんどいですよね。「AでダメならBをせよ」という発想が必要なのです。

では、その「B」をどう生み出すか、です。

方法の一つ目は、『例外』を使う、ということです。物事には、『例外』があります。いつもうまくいかない、と思っていても、「例外的にうまくいった時」が存在するはずです。それを思い出すと、Bを考えるヒントになります。

例えば、「早く起きなさい!」と起こし続けても全然起きないので、「じゃあ、幼稚園休むんだね。いいよ、ゆっくり寝なさいね」と言ったら起きてきたことがある、という場合は、またこの対応が使えるかもしれません。カーテンを開けて、布団を取ったら起きてきたことがあるのなら、それも使えそうです。うまくいった『例外』を集めて試してみるとおもしろいですね。

方法の二つ目は、役に立ちそうな道具を積極的に使う、ということです。

朝の件で言えば、今はいろいろな目覚まし時計がありますから、その子に合った目覚まし時計を探しに行くのもいいですね。私は、目覚まし時計を使っても、止めてまた寝てしまうような子でした。そこで、『動き回る目覚まし時計』を使っていました。目覚まし時計を追いかけているうちに起きる、という訳です。

しばらくはそれでうまくいっていましたが、だんだんにその時計の動きにも慣れてしまったので、次にやったことは、『目覚まし時計を母親に隠してもらう』という方法でした。本箱の本の後ろや、カーテンレールの上など、毎日違う場所に隠してもらったので、探しているうちに起きることができました。今でも母親にとても感謝をしています。

うまくいかない方法をずっと繰り返してお互いに辛い思いをし続けるよりも、ご紹介したように、今までとは別の方法を考えることで、楽しく、そして効果的に取り組むことができそうですね。ぜひ、三つのルールを意識しながら子育てをしてみてくださいね。

アドバイス
森亜矢子さん(臨床心理士)
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