Q.「子どもの全てを受け入れましょう」とよく聞くので実践しているのですが、わがままになりませんか?

最近、「子どもの全てを受容しなければいけないから、本当は注意したいけどやめておこう」と我慢しているご両親が増えてきています。理由を聞くと、「子育て本に書いてあるから」「講演会で聴いたので」というお返事。『子どもの全てを受け入れる』というのは、存在そのもの、つまり、良い所も悪い所も含めて丸ごと受け入れる、という意味ですよね。この「悪い所も受け入れる」という所で誤解が生じているような気がします。

A. 受け入れるのは「気持ち」です!「間違った言動」については望ましい方法について話し合いましょう!

「全てを受け入れる」というのは、「何でも許してしまう」ということとは違います。そうせざるを得なかった『気持ち(心理的事実)』は受容しますが、『誤った言動(客観的事実)』は許容しないことが大切です。子どもの立場で理解したら、大人の立場に戻って指導することが必要なのです。

例えば、子どもが幼稚園から帰ってくるなり、妹を蹴飛ばしたとします。話を聞くと「友だちに叩かれてイライラしてたから蹴飛ばしちゃった」と。その時、皆さんだったらどんな言葉を掛けますか? 子どもの気持ちを受容しなければならないからと、「そうなの。それは妹を蹴飛ばしても仕方ないよね」…これは、混同してしまっていますね。

「友だちに叩かれて辛かったね」と、まずは気持ちを十分に受け止めましょう。そして「でも、イライラしていたからといっていきなり蹴飛ばすのは違うよね」と、間違った行為については教え、「そういう時はどうすればいいか、一緒に考えようか」と望ましい言動について話し合うことが大切です。そうすれば、次に同じようなことが起きた時の言動が変わってくるはずです。

このように、ちょっとした解釈の違いで、関わり方が変わってきてしまいます。誤解を生じやすいものについて、表にまとめてみます。

「もう絶対暴力をふるわないよ」という言葉を『鵜呑み』にすれば、失敗した時に「暴力ふるわないって約束したでしょ!」という怒りになってしまいますが、「子どもは暴力をふるわないように頑張っている」と『信頼』していれば、「きっと、もう暴力はふるわないぞって頑張ってたんだよね。あなたならできるはずだってお母さんは信じているよ。次はどうすればいいかな?」という声掛けになりますね。

子どもは、自分のことを理解してくれる人のもとでは「もっと成長したい!」とぐんぐん伸びていくそうです。子どもの気持ちは受け止め、間違った言動については話し合いながら、共に成長していけたらいいですね。

アドバイス
森亜矢子さん(臨床心理士)
スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする