Q. うちの子は、よく嘘をつきます。「嘘をついてはいけません!」と強く叱っても全然効果がありません。どうすれば嘘をつかなくなりますか?

その場しのぎの「嘘」をついてしまう子っていますよね。お母さんに褒められたくて「幼稚園で、僕だけができたんだよ!」と「嘘」の報告をしてしまう子もいます。担任の先生のお話と矛盾が生じ、すぐにバレてしまうことになるのですが…。

A. 嘘をついていない状況で関わりを多くもち、 その子の良さを認めて心を満たしていきましょう!

 
ご質問のような「嘘をつく子に、どのような教育をすればいいか」というご相談は、保護者からも先生からもよく受けます。ただ強い指導をもって「嘘をついてはいけない」と教えるだけでは、問題は解決しません。

「嘘」はどこまでが本当なのか見えにくいし、「優しい嘘」「嘘も方便」というものもあり、「絶対に嘘をついてはいけない」と単純に言い切れない所があります。

また、嘘はついてはいけない、という教えを言葉通りに受け取って、「太ってるね」など、人を傷付けてしまうことまで正直に言ってしまうこともあるので、本当に難しいですよね…。

「嘘」をつく原因・背景として考えられるのは・・・

①対人関係のスキル不足

例えば、初めて会った人に対して、自分のことに関心をもってほしいと感じた時に、適切なコミュニケーションスキルが身に付いていれば問題はないのですが、「人がビックリするような話をする」…つまり嘘の話をすることによって周囲の気持ちを引きつけることに成功した経験をすると、次回からも同じような方法を使う確率が上がってしまいます。そしてエスカレートしていきます。

②「承認欲求(自分を認めてほしいという思い)」が十分に満たされていない

(1)目的を達成するための「嘘」
 ☆相手に力をもっていることを誇示したい
 ☆相手に好かれたい
 ☆欲しいものを手に入れたい
(2)自分の不都合を避けるための「嘘」(叱られないようにしたり、罰を避けたりする)
(3)他人への不平不満や敵意感情からもたらされる、仕返しのための「嘘」

では、嘘をつかない子に育てるためには、どのようなアプローチをすればいいでしょうか?星槎大学准教授の阿部利彦先生は、次のように述べています。

解決のためのアプローチ

「本当のことを話してごらん」・・・自分の嘘がばれることを何よりも恐れるため、疑われていると感じると、極端に反抗したり、「嘘の上塗り」をしたりする。

◎「嘘」をつかなくてもすむ心地よい環境を作る =ありのままの自分を認めてもらえる安心感
◎「嘘」を「性格」ではなく「行動」として捉える =問題が起きていない状況(嘘をついていない時)で関わりを多くもち、「承認欲求」を「嘘をついていない時」に満たすようにする。
◎どのようなことを考えたり言ったりすれば「嘘」をつかなくて済んだか、一緒に具体的に考える。

まとめ

かまってほしくて嘘をついたり、叱られたくなくて嘘をついたり、心が満たされなくて嘘をついたりしているのだとしたら、悲しすぎますね。子どもが悲しい嘘をつかなくてすむように、子どもの良い所も悪い所も丸ごと受け止めて、安心感の中で伸び伸びと育てていきたいものですね。

アドバイス
森亜矢子さん(臨床心理士)
スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする